常世田良先生の講演会に出席しました(花井)

塩尻市立図書館えんぱーくの夕景

長野・塩尻市

昨日、名古屋駅からしなの号乗り塩尻市へ。
塩尻市立図書館えんぱーくで開催された常世田良先生の講演会へ行きました。
「図書館が日本を救う-公共図書館の可能性-」
大変勉強になりました。
初心に戻り、今、未来へ何ができるのか。
図書館にできることはたくさんある。
進化し続けないと。
学びました。
第二部は、大和市、岐阜市、塩尻市 図書館同盟事業に関わるそれぞれの市長の鼎談。
首長が、まちづくりの中心に図書館を意識していただけることが大変嬉しいし、他の市町村へも影響を与えて
ほしいなと思いました。
その後、市立小諸図書館を視察。
夕方には、新しくなった長野県立美術館へ。
すでに閉館していたので、夕日の沈む中、外観などランドスケープを隈なく視察。
今回の旅は、佐藤総合計画の建築家のみなさんとの旅。
建築家の目線でいろいろと教えていただいています。
いゃ〜、楽しいな。

「須崎市図書館等複合施設整備に向けた建設構想策定業務」 の公開プロポーザルを実施しました

2019.11.13 第21回図書館総合展・フォーラム
ご報告が遅くなりましたが、先月11月13日、パシフィコ横浜で開催された第21回図書館総合展にて、当社団が高知県須崎市と共催させていただいた「須崎市図書館等複合施設整備に向けた建設構想策定業務」 のプロポーザルが終了しました。このプロポーザルは、当社団が受託している基本構想策定に伴って、ハード面の専門家が当社団とパートナーとなり、ソフトとハード両面を同時に検討していくことで、より具体的で実現可能性のある検討をすること、須崎市に相応しい施設整備をすることを目的としており、「須崎市図書館等複合施設整備に向けた建設構想」を策定してもらうための事業者選定でした。
一次審査には7社の応募があり、資格審査を経て、6社が二次審査に進みました。二次審査では企画提案書を提出いただき、審査会で最終選考の3社を選定しました。審査委員長は、建築家であり、早稲田大学教授かつ日本建築学会前会長でもある古谷誠章氏に務めていただきました。副審査委員長は横畠浩治副市長、審査員にはアカデミック・リソース・ガイド株式会社(ARG)代表取締役兼プロデューサーである岡本真氏、須崎市立図書館館長である山﨑美枝氏、そして私の計5名で、提案書をじっくりと読み、議論を重ねました。
そして、二次審査を経た3社の最終審査のプレゼンテーションを図書館総合展フォーラム会場で開催しました。準備した200席がほぼ満席となりました。図書館関係者の参加だけではなく、建築関係者、複数名で参加された自治体もあり、大変多くのみなさんに興味を持っていただきました。3社には、順番に7分間のプレゼンを行っていただき、8分間の質疑応答時間を設けました。プレゼンの内容は、3つの候補地を想定した場合における、住民のアクセスや図書館機能、ゾーニングの捉え方などの分析を踏まえた考え方を発表してもらいました。また、南海トラフ地震の想定もあり、防災についての考え方もそれぞれの提案にきちんと反映されていました。そして、最終審査で決定した受託者は、畝森・teco設計共同体となりました。
3社のプレゼンが終了したとき、会場の熱気はかなり上がっていたと感じました。その後15分ほど、最終審査を行っている間に、当日司会進行を務めた当社団の大場黎亜ディレクターより、須崎市のPRと当該事業のこれまでの経緯などをご説明させていただきました。彼女は当社団設立前から須崎市に入り込んでおり、須崎市の防災教育やまちづくりに関わり始めて4年目です。今回の取組みを提案し、何度も議論を重ねながら実現に繋げた主担当者として、この取り組みのチャレンジに至る背景や課題などを説明しました。
最後の締めの挨拶で発言させていただきましたが、ソフトとハードがパートナーになって最初から事業を行っていくというこの考えは、新しいことだと言ってくださる方もいらっしゃいますが、そうではなく、これまで設計関係者や図書館を含む文化施設関係者の皆さんが考えていたことです。パートナーを組むことにより、コスト削減やさらなる創造力の発揮につながっていくと信じています。それを実行するチャンスを当社団がいただいたのだと思います。この事業をきっかけに、図書館づくりも、その他公共建設づくりも含め、まちづくりは、この方法が一つの標準になっていくことを願っています。そのためには、私たちはその代表として責任、覚悟を持って、これからも事業を進めて参りたいと思います。

フォーラム「図書館政策フォーラム-図書館建設のための財源調達法」(『第20回 図書館総合展』フォーラム)

日本カルチャーデザイン研究所は、『第20回 図書館総合展』(2018年10月30日〜11月1日 パシフィコ横浜)にて、「図書館政策フォーラム-図書館建設のための財源調達法」を開催いたしました。

フォーラムの概要はこちら
図書館総合展 フォーラム「図書館政策フォーラム-図書館建設のための財源調達法」開催のお知らせ

 

受付開始から、多数のお申し込みをいただき、
会場に急遽座席を増設しての開催となりました。
当日の受付でも、キャンセル待ちのお問い合わせを何件もいただきました。
ありがとうございました。

各省庁、自治体の長、図書館の館長の皆様のお話を一度に聞けるとあって、
会場は期待と熱気に包まれました。

文部科学省、国土交通省からは、様々な交付金のコンセプトを、
神奈川県大和市長、奈良県生駒市長からは、交付金を受けた図書館計画について、直々にご紹介いただきました。
また、岐阜市立図書館の吉成信夫 館長からは、
交付金という背景のある中での図書館運営について、その実態をご説明いただきました。

ファシリテーターの糸賀雅児氏は、
各々のご説明がストンと腑に落ちるような、要点を突いた、鋭い質問を投げかけていただきました。

本フォーラムが、地域活性化を志す皆様のお役に立ちますことを願っております。

ファシリテーター、糸賀雅児 慶應義塾大学名誉教授、
また、大変お忙しい中をご登壇いただいた、ゲストスピーカーの皆様に
そして何より、本フォーラムをお聞きいただいた多数のお客様に
心より感謝申し上げます。

詳しい内容は、弊社団の花井理事長がFacebookページで報告しております。
こちらもあわせてご覧ください。

2018.11.01 …

一般社団法人 日本カルチャーデザイン研究所 理事長さんの投稿 2018年11月8日木曜日

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第39回図書館建築研修会 参加レポート

当社団理事の田中榮博(たなかよしひろ)より、2018年2月17日に開催された「第39回図書館建築研修会」の参加レポートが届きました。

どうぞご覧ください。


第39回図書館建築研修会(主催 公益社団法人 日本図書館協会図書館施設委員会)が、2018年2月17日、跡見学園女子大学文京校舎において開催され、参加してきました。
当日は土曜日、それも10時からの開催にも関わらず、約50名もの人から申し込みがあるということから、一人ひとりの熱気が部屋中に感じられるものとなりました。

その内容は、基調講演として、西尾真治氏(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)による、さいたま市をモデルとした「公共施設マネージメント計画」に始まり、柳澤 要氏(千葉大学大学院教授)による、松戸市、佐倉市の事例から「公共施設の再編整備と図書館-国内外の先進的事例をケーススタディとして-」という表題による講演、最後に、事例報告として、松戸市および西東京市の担当者から、「松戸市における公共施設マネージメントと図書館について」、「西東京市における複合による図書館施設更新計画」が紹介され、密度が高い研修会となりました。

参加者も、公共施設を運営する地方自治体、複合施設での中核を担うべき公共図書館の方を筆頭に、大学図書館、建築事務所など、多種分野から参加があり大盛況でした。

私は以前より、人口減少化の中での都市計画について関心がありました。
そして、もう少し踏み込むと、今は減少化傾向であっても、その後増加に転じてくる。
その時のための方策を、公共施設の再編計画の中に、どのように組み込んでいくのかが、とても興味があったのです。

今回の研修の中で、一番印象に残ったのは、西尾氏が使われた「不利益の配分」という言葉でした。
人口減少に伴い、公共施設の複合化も含め、数多くの事象を見直し・調整を行う必要があるが、その際は、地域という領域を超えた調整をする必要があること。
低利用の施設の見直しにおいては、特例=聖域を作らない。多方面にわたる方策を考え、施設の稼働率をいかに右肩上がりにしていくのか、稼働率が上がることで不利益の配分もクリアできるというもの。

同様の事が、首都圏ではなく、遠く離れた地方都市では、当初低迷していた施設稼働率が、多くの知恵の結合で、今では85%を超える状態になり、利益においても順調に伸びているという事例もあります。
国内に点在する無数の公共施設の運営という部門に携わる人々が試されているのが、この時代であると感じた研修でした。

〔研修後談〕会場であった跡見学園女子大学は、私がその昔、在籍していた学術情報センター(現国立情報学研究所)があった近くだったので、研修終了後、付近を散策してみました。
以前の名残を感じられたところ。激変していたところ。想い出を拾い集めることもできた1日でした。


関連リンク

第39回 図書館建築研修会 公式ページ

坂田理事が東京都立中央図書館でギャラリートークを開催しました

11月4日にお伝えしましたが、坂田理事がケニアの大学で建築を教えていた時に描いたスケッチの原画展が、東京都立中央図書館で開催中です(アフリカ協会との共催、来年 1月14日(日)まで)。
坂田理事のスケッチは、自著『ムチョラジ!』(求龍堂)の原画で、2014年からはアフリカ協会の機関誌『アフリカ』の表紙を飾っています。

先週の12月16日(土)、坂田理事がギャラリートークを開催しました。
スケッチを見るだけでなく、図書館らしく『ムチョラジ!』の朗読も交え、「描きながら考えた」1年をたどりました。
それは、坂田理事が大学で学生に技術や知識を教えることに迷い、街を歩きながら、人々を描くことを通じて、人々の「力」を見つけてゆく過程です。そして、その気づきが、坂田理事の現在のアフリカでの活動にどのように結びついているかを語りました。

「アフリカの『常民』に向けるあたたかな眼差しを感じられる、とても良いものだった」(鈴木優梨子さん、アフリカ協会 特別研究員)

他にも、参加者の方から、うれしい感想をたくさん頂きました。
図書館はアフリカに関する資料の身近な宝庫です。これからも各地の図書館で、アフリカの魅力を伝えていきたいと思います。

*参照記事

東京都立中央図書館にて坂田理事のスケッチの原画展が開催されます

非営利系シンクタンク「構想日本」のメールマガジンに坂田理事の『アフリカで図書館について考える』が掲載されました