『ムチョラジ!ー 描きながら考えた僕のナイロビ12ヶ月』(2001年・求龍堂)は、坂田理事が、20数年前、ケニアのジョモ・ケニヤッタ農工大学で教えることになった一年を文章とスケッチで綴ったものです。出版からもう18年が経ちますが、今も入手可能で、理事の元には時々、思わぬ方から感想を頂くことがあるそうです。
その『ムチョラジ!』が、昨年9月、大阪府立中央図書館の視覚障害者向けの蔵書になりました。蔵書といっても、「朗読図書」です。朗読を担当されたのは、かつて大阪の坂倉建築研究所に勤務されていた方で、アフリカへの関心も高く、ケニア、タンザニア、ルワンダにも行かれたそうです。大阪府立中央図書館での朗読ボランティア活動をされる中で、人づてに『ムチョラジ!』のことを聴き、読後、感銘を受け、朗読ボランティアとして音訳を企画、それが今回、実を結びました。
『ムチョラジ!』には坂田理事が描いた多くのスケッチが含まれますが、スケッチについては朗読者が色や構成の説明をしてくれます。朗読者と共に、スケッチを思い描きながら、坂田理事の原点ともなったナイロビの一年をたどってみませんか?